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早めの対処で子宮頸がんは予防できる!

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早めの対処で子宮頸がんは予防できる!
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高速神戸駅

2018.3.26 18:11:12

女性特有のがんで、乳がんに次いで二番目に多い「子宮頸がん」。しかし、早めの対処で、予防や完治をしやすいがんでもあります。子宮頸がんにならないためにできることを、神戸大学医学部附属病院の蝦名康彦先生に詳しく伺いました。
(この記事は「ホッと!HANSHIN」2018年4月号に掲載した情報です。)


 教えてくれた先生はコチラ!

神戸大学医学部附属病院
産科婦人科 准教授 蝦名(えびな)康彦先生
豊富な臨床経験に基づいて、婦人科腫瘍のみならず、難治性の産婦人科疾患に対する新しい診断・治療法に取り組む。
「HPVワクチン・検診の二段構えがベストです!」
神戸大学医学部附属病院 高速神戸駅▶徒歩約15分
http://www.hosp.kobe-u.ac.jp/

Q 子宮頸がんってどんな病気?
子宮の一番外側にある出口に近い部分(子宮頸部)にできるがんのことをいいます。子宮頸がんのほとんどが、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染によるものです。日本で子宮頸がんを発症する人は、年間約1万人以上いて、約3,000人近くの方が亡くなっています。近年は20代の若い方の発症が増えていることが大きな問題です。

Q ヒトパピローマウイルス(HPV)って何?
HPVは、性交渉によって感染するウイルスで、70~80%の女性が、一生に一度は感染する可能性があるものです。感染しても症状はなく、多くが自己免疫で排除されますが、排除できずに数年以上感染し続けた場合に、子宮頸がんに進んでしまうことがあります。HPVには100種類以上のタイプがあり、その中でがんへと進行しやすいのが、高リスク型といわれる13種類です。

Q HPVに感染しない方法はあるの?
HPVワクチン(子宮頸がん予防ワクチン)で感染を予防することができます。現在日本では、サーバリックスとガーダシルの2種類のワクチンが接種でき、これらのワクチンで、子宮頸がんを起こすHPV全体の60~70%の感染を防げると考えられています。発症してからでしか対処できないがんが多い中、HPVワクチンは、がんの主な原因となる感染を未然に防ぐことにより「一次予防」が可能です。

Q HPVワクチンとは?
HPVワクチンの安全性はWHOが保証していて、世界中の多くの国で承認されています。ワクチンは、すでに感染している場合には効かないため、性交渉をまだ行っていない若い段階で接種することが重要です。集団接種が実現すれば、自分が感染するリスクだけでなく、人に感染させる心配もなくなり、子宮頸がん患者を劇的に減らせる可能性を秘めています。小学6年生から高校1年生相当の年齢の女性は無料で接種が可能です。自治体のHPをご覧ください。それ以外の年齢の方は自費で接種できます。ただ、日本では、安全性の問題が大きく取り上げられたため、躊躇されている方がいらっしゃるかもしれません。正しい知識を得たい方は、ワクチンの安全性や日本の現状が詳しく書かれた、『10万個の子宮』(村中璃子著/平凡社)を読んでみられることをおすすめします。

Q ワクチン接種以外の予防方法は?
残念ながらワクチン以外に感染を防ぐ方法はありません。ですが、子宮頸がん検診で、確実に「二次予防(早期発見)」することができます。検診では、まず子宮頸部から採った細胞の形を顕微鏡で検査(細胞診)し、異常があった場合は、腟拡大鏡で患部を観察(コルポスコピー)したり、組織を調べたりして、がんになる前の状態(CIN1:軽度、CIN2:中程度、CIN3:高度)かどうかを診断します。CIN1~2の段階では、がんに進まず正常に戻ることもあるため、高リスク型のHPVに感染しているかどうかを検査し、がんに進行する確率が高いかどうかを調べます(HPVタイピング検査)。

Q 検診で異常が見つかったら?
異常の段階によって対処法は異なります。詳細は次をご覧ください。
[段階]CIN1~2
[状態]上皮に異型細胞が見られるが、がんにはなっていない。
[対処法]がんに進行しない場合もあるため経過を見る。ただし、妊娠を控える若い女性で、高リスク型のHPVに感染している場合は、子宮頸部表層のみをレーザーで焼く、「子宮頸部レーザー蒸散治療」を行うことも。
[メリット/デメリット]子宮頸部レーザー蒸散治療は、数か月すれば患部が元に戻るため、処置後の流産、早産の影響がほぼない。ただ、20~30%に再度異常が出る。

[段階]CIN3
[状態]後期に入ると上皮内がん※が認められる。
※上皮内にだけとどまっているがん。上皮内には血管やリンパ管が通っていないため、理論的には転移する可能性がなく、病変部分を切除すれば100%完治するといわれている。
[対処法]子宮頸部を円錐型に切り取る手術を行う。
[メリット/デメリット]子宮が温存できるのが最大の利点だが、子宮頸部を切除してしまうため、不妊、妊娠後の流産・早産などの心配が残る。

[段階]浸潤がん
[状態]がんが浸潤して転移の可能性もあり。
[対処法]子宮を一部または全摘出する。
[メリット/デメリット]全摘出した場合は、妊娠・出産の可能性が絶たれる。

Q 検診を受けるにはどうすればいい?

20歳以上の女性であれば、多くの自治体で2年に1度、無料または低価格で検診が受けられます。ただ、検診を受けるのに抵抗がある若い方もたくさんいらっしゃるのが現状です。そういう方は、かかりつけのお医者さんを見つけておくと安心です。女医さんがいらっしゃる医院やクリニックに、生理痛の相談などで通ってみて、雰囲気を確かめてみるといいですね。子宮頸がん検診は、がんになる前から発見でき100%完治させることができる貴重な機会です。症状があった時には、がんが進んでいて、子宮を切除しなければならない場合がほとんどですので、ぜひ定期的に検診を受けてください。
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