西大阪線あこがれぷらっとホーム楽会 街と街、人と人、関西の未来にもつながる西大阪線
 
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この人に聞く あこがれぷらっとホーム楽会インタビュー
研究会では、様々な方面でご活躍の方々をゲストに招いて、沿線のまちづくりの夢を語りあっています。
ここでは、そんな研究会活動の一部をご紹介したいと思います。
vol.5
あをによし奈良の都から関西を元気にする風を吹かせたい
◇会期まであと500日 「日本のはじまりの地」に集まる期待 (※9月24日時点でのカウント日数)
一柳 茂さん(平城遷都1300年記念事業協会 事務局次長
 現在、奈良県が総力を挙げて取り組んでいる平城遷都1300年祭ですが、当初は愛知県で開催された「愛・地球博」に次いで国内で開催される大規模博覧会の位置づけを持って準備を進めてきたものでした。しかし、その後の見直しにより、平城宮跡を核とする国営公園の整備と、ここを拠点のひとつとした文化交流の祭典という位置づけに軌道修正され、今日に至っています。
 1300年祭の詳細については、より早い時期に公表したいものですが、紆余曲折があって、ようやく今年4月に基本計画ができたところで、今後実施計画に向けた検討を進めようとしている状況です。

 その一方で、事業プロモーションとしては、今春「せんとくん」をお披露目し、愛称募集を行ったところ、ご存じのようなキャラクター騒動に発展していったわけです。
 私はそのような中で事業協会事務局次長を務め、4月からは広報責任者としてマスコミ対応に奔走してきました。キャラクターを巡っては様々な話題や出来事が飛び交った結果、ようやく「せんとくん」の認知度も高まり、8月に着ぐるみが登場してからは全国80箇所以上からイベント等でお呼びがかかるようになりました。「せんとくん」ピンズバッジも100個単位で注文が来ており、ちょっとしたブームになっているのかと有り難く感じています。これまでの経過を振り返ってみると、「せんとくん」がまさに先頭をきってPRしてくれているのだなと思うわけです。
 8月19日から9月23日にかけては「500日前Startingマンスリーイベント」として様々な関連イベントを開催し、「平城宮跡第一次大極殿正殿復原整備工事現場特別公開(第7回・最終回)※」(2008年9月21日〜23日)では全体で3万人もの来場者を記録しました。今回の公開は、大極正殿の鴟尾(しび)を屋根の目線から眺めることのできる最後の機会であったこともあり、名古屋・大阪方面を中心に多くの人々が集まり、最高で1日に11,000人を集客した日もありました。
 このような集客状況を例にすると、1300年祭会期中は1日あたり最高2〜3万人の来場をも想定して交通輸送計画を立てておかなければならないという新たな課題も明らかになってきました。

 9月13日は東京で「奈良ゆかりフォーラム」を開催しました。歴史的に奈良の都とゆかりのあった太宰府市・多賀城市・国分寺市・三豊市の首長を招いて、全国各地で奈良とのつながりを再認識するプロジェクトを興していこうとするものです。
 このような形で、各地の都市と交流を温めつつあるわけですが、一番近い関西での都市交流がいまひとつ熱くならないのが残念でもあります。聖武天皇の足跡を振り返るだけでも紫香楽京、難波京等々ゆかりの地が多数あるわけですから、各地で関連イベントを連続させることで盛り上がりを高めていくような展開にも期待したいところです。
 関西の都市のつながりを意識させるようなイベントやキャンペーンといえば、JR「三都物語」が有名ですが、残念ながら奈良が加わっていません。しかし「阪神なんば線」でつながることで、神戸・大阪・京都との結びつきもできるのではないかと期待しているところです。
 奈良は修学旅行のメッカでもある一方で、大型の宿泊施設が不足しているため、これらの都市とのつながりを強化することで相互に活性化を図っていくことができるはずです。

※大極殿正殿復原事業
 平城宮跡では、1978年に策定した「特別史跡平城宮跡保存整備基本構想」に基づき、宮跡全体を「遺跡博物館」とみなした整備・活用事業が文化庁により進められています。その一環として第一次大極殿院地区では、中心建物である大極殿(大極殿正殿と呼称)の復原工事が、遷都1300年となる2010年の完成を目指して2001年より開始されました。この復原工事の過程を広く公開するとともに、関連資料を展示する施設として、第一次大極殿正殿復原工事一般公開施設が、復原工事現場に隣接して設置されています。〔奈良文化財研究所〕

平城遷都1300年祭の概要
平城遷都1300年祭の概要
(上記画像をクリックすると拡大図をご覧いただけます)
◇古代ロマンを満喫する平城遷都1300年祭とは?
催亊・展示の展開イメージ
催亊・展示の展開イメージ
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 では、多彩なイベントの一部をご紹介しましょう。
 祭典の主会場となる平城宮跡は、約130haという広大なわが国第一級の歴史文化資産で、世界遺産にも登録されているものです。この地は飛鳥・藤原京を経て、大和が国の中心であった時代の集大成として圧倒的な存在感を放つものでしたが、その後の遷都によって、主要な建造物は新たな都に移築され、廃墟となってしまった地でもありました。現在でも周辺には中国や韓国でも見ることのできない貴重な木造建築が多く残る魅力ある地です。
 そこで文化庁は1978年(昭和53)に特別史跡として保存整備する構想を策定し、歴史を体感できる遺跡博物館として復原整備を進め、既に宮内省地区・朱雀門・東院庭園地区が完了し、第一次大極殿正殿の復原は2010年完成をめざして進められています。今年度からは、国交省により「国営飛鳥・平城宮跡歴史公園(仮称)」の事業化が認められ、日本国家のはじまりの地ともいえる3〜8世紀の都の変遷を辿ることのできる貴重な場が生まれる予定です。
 ちなみに国内には、このような歴史的遺構を国有地化したうえで大規模に復原整備した例は首里城(沖縄)以外になかったわけです。

 第一次大極殿正殿の復原が完成する2010年は、平城京に都が遷されて1300年という節目の年です。そこで、国内外の人々とともにこれを祝い、これからの日本を考える契機にしたいという願いを持って1300年祭を開催するものとしました。
 平城宮跡とその周辺会場では、会期中の1年間は通季展示やイベントと、春・夏・秋と季節毎のフェアを楽しめる内容に配慮し、記念事業全体で1200〜1300万人の集客を見込んでいます。
 平城宮跡会場の西側(近鉄大和西大寺駅側)には交流広場を、朱雀門西側にはターミナル広場を設け、すぐ南側の歴史館には映像シアターを設置します。会場東側には体験楽習施設も設け、「擬似発掘体験」「天平時代の旅の擬似体験」「古代衣装なりきり体験」「曲水の宴」「天平茶会」「歌垣」「光と灯のフェア」等々会場の各所で古代ロマンを体感できる場とします。これらを楽しみながら会場を一周すると半日では足りないくらいかもしれませんから、会場内を楽に移動できるエコな乗り物の導入も検討しなければなりません。
 「宮跡探訪ツアー」では、ボランティアガイドの皆さんに活躍していただき、会期終了後も継続実施したいプログラムのひとつです。
 「記念祝典や式典」をはじめ「外国使節歓迎儀式の再現」「世界宗教者平和会議」「世界歴史都市会議」等の国際的なイベントやコンベンションも開催し、世界への情報発信を図る計画もあります。もちろん、奈良とゆかりの深い東アジアやシルクロードの地域との交流イベントも計画中です。
 基本的に平城宮跡会場は入場無料とし、施設やブースによってはワンコイン程度で気軽に利用できるような仕組みを検討中です。

 このほか平城宮跡会場以外にも県内各地全体では、「奈良歴史探訪回廊」と称し、県内各地を巡る奈良らしいインパクトのある行催事を予定しています。例えば、斑鳩地区の信貴山朝護孫子寺でのオープニングを皮切りに、飛鳥・藤原京地区のキトラ古墳壁画特別公開、吉野、葛城、大和高原、宇陀地区でのイベント、正倉院展等々と連携した多彩な魅力を体感できる機会を設けます。
 関連広域事業としては、古京ゆかりの地での連携イベント、万葉故地とのネットワーク型イベント等全国各地とのつながりを活かした事業を展開します。

◇奈良が変わる、そして関西も変わる!
平成宮跡事業 展開イメージ
平成宮跡事業 展開イメージ
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 2008年からは、記念事業を盛り上げるために、事前展開事業をはじめとした様々な取り組みを行っています。例えば首都圏・関西・奈良県内で開催するフォーラムをはじめ、国の「ビジット・ジャパン・キャンペーン」に関連づけた外国人観光客誘致促進、2010年4月〜6月は「JRデスティネーション・キャンペーン」と連携した誘客促進、市民が主体となって運営する「奈良2010年塾」のボランティア育成を活用し、官民協働で奈良観光のあり方を変えるムーブメントを興していきたいと考えています。
 「せんとくん」も認知されるようになったので、今後はイメージソングの発表も検討中です。
 交通環境の改善に向けても、三条通りの美装化や大宮通りの立体交差、パークアンドバスライドにも取り組み、安全・快適に歩いて楽しめる観光のあり方をアピールしたいものです。
 大型ホテル建設にも取り組んでいますが、これはなかなか関門が高いと感じており、既存の宿泊施設ともうまく連携しながら、奈良で宿泊して夜の魅力も存分に味わっていただけるような環境やメニューづくりに取り組んでいます。
 イベントを契機として一度に集中して集客効果をあげるのではなく、一年を通じて繰り返し訪れ、ゆったり快適に奈良の魅力を満喫していただきたいと思うわけです。

 折しも2009年には阪神なんば線が開通し、奈良と神戸とのネットワークが強化されますし、神戸では「キッザニア甲子園」がオープンし、大阪市内では「水都大阪2009」が開催されます。グローバルな話題では2010年に「上海万博」(中国)、「大百済展」(韓国)も開催され、日中韓連携によるクルージング事業も強化されます。また同年は「ハノイ遷都千年」(ベトナム)にもあたるとのことで、東アジアへの注目が一層高まるものと思われます。
 このような状況を活用して、関西エリアが一丸となって新たな観光や活性化に向けたムーブメントを興す契機として、平城遷都1300年祭が大きな役割を果たすことができれば幸いです。
◇未来に託す大いなる夢
 現在、2010年の記念事業実施に向けて総力をあげて準備を進めているところですが、「これが終着点ではなく、記念事業で築いたものを糧にして、新たな歴史を築く出発点にしたい!」という想いのもと、その先の展開についても検討を行っています。
 例えば、これからの日本および世界の将来の安寧を願う気持ちを込めて、様々な叡智を結集して未来について研究する「弥勒プロジェクト」(仮称)を立ち上げるなどの構想もあります。
 人と人、都市や地域、歴史と未来、それぞれがつながりあって何らかの想いを託したムーブメントを生みだし、よりよい未来に向けた未知数の展開に期待したいものですね。
(2008.9.24)


 ○ 平城遷都1300年祭 公式ホームページ
http://www.1300.jp/

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