
今回は、奈良交通の企画バスツアー体験の後編をご紹介します。
前回は、正暦寺・弘仁寺・清澄の里「粟」を巡る旅をご紹介しましたが、今回は「粟」での食事の後に訪れた帯解寺と酒蔵見学についてです。帯解寺は、宝塚の中山寺と並んで関西では安産祈願の寺として有名です。
このお寺は、今から千年ほど前に創建されてから数々の皇族・将軍家の人々が安産祈願に訪れ、昭和34年には美智子皇后、平成に入ってからは紀子殿下、雅子殿下のご懐妊に際して安産帯やお守りを献納していることでも知られています。
ご本尊の帯解子安地蔵菩薩は慈愛深き母のような眼差しをしてたたずんでおられ、子宝を望む多くの人の祈願にこたえてこられたそうです。そこで、住職の案内で地蔵菩薩を拝み、数々の寺の所蔵品を拝見し、別棟の会館で法話をうかがいました。お寺では毎月23日に写経会も実施しておられるのだそうです。なお、境内の一隅には、「小野小町之宮祉」もお奉りされています。
その後、ツアー参加者は徒歩で旅の最終地点である「豊澤酒造」をめざしました。バスガイドさんのお話によると、実はこの企画ツアーは3日間にわたって実施されており、私たちが参加した会が最終回であったのだとか。
盛りだくさんな内容であるため、毎回様々な調整に苦労され、前回は「豊澤酒造」に行ってからお寺に参拝するスケジュールとなり、ほとんどのお客さんが試飲のお酒に気持ちよく酔ってしまい、法話中ぐっすりお休みになっていた方が多かったそうです。そのようなガイドさんによる裏話も魅力のひとつとなり、バスツアーを大いに盛り上げてくれたのでした。
「豊澤酒造」では、まずは日本酒の製造工程や酒米、酵母に関する知識を学んだ後、杜氏さんの案内で蔵の中を見学しました。なかでも麹室まで見学できる機会は数少ないため、一同興味津々で見入っていました。
現在、奈良県内には約47の酒造業者が存在し、昭和40〜50年代には当時の大手メーカーの酒を下請けで製造するといういわゆる「桶売り」が主体となっていたそうです。その頃から、豊澤酒造では「これから世の中が豊かになるにつれ、消費者は本当に良い酒を望むはずだ」と考え、桶売りをいち早く廃止して純米を用いた品質重視の酒造りに取り組んできたそうです。
その結果、今日、豊澤酒造で生産する酒の8割が、純米酒以上の「特定名称酒」で占められるようになっているとのこと。なかでも大吟醸「豊祝」、純米吟醸「無上杯」「貴仙寿吉兆」がよく知られ、「大吟醸 豊祝」は平成9年度、13年度、14年度の全国新酒鑑評会で金賞を受賞し、平成14年には、卓越した技能者を讃える「現代の名工」に杜氏藤沢忠治さんが選ばれ、大臣表彰を受賞されました。
そのような話をうかがった後、待ちに待った試飲が行われました。ひんやりと静けさに満ちた蔵の中で、何種類もの銘酒を味わう幸せを感じたひとときでありました。
その後季節限定のしぼりたて酒等をお土産に購入し、また薫り高い酒粕をツアー参加のお土産に頂戴して、無事バスツアーの終了となりました。
◇ 奈良豊澤酒造
http://nara-toyosawa.jp/
◇ 帯解寺
http://www.obitokedera.or.jp/
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酒蔵のオリジナルコスメはいかが?
豊澤酒造が開発した「ゆきのさくらせっけん」は、素材の水分50%ににごり酒を使 った贅沢なもので、にごり酒に含まれる美白成分アルブチンと遊離リノール酸がメラニ ンの生成を抑制し、しみやそばかすの原因を作らせず、美白効果が期待できるという肌 に優しいコスメです。
豊かなにごり酒の香りがし、通常のせっけんより保湿成分グリセリンを多く含んでい るので、使うたびにしっとり感が実感できるのだそうです。
近年、各所でこのような製品開発が進んでいるということは、米や酒の様々なパワー が見直されているということでもあります。聞くところによると、米ぬかや酒粕の多く がこのような製品開発に再利用されているということで、環境に良し、身体やお肌にも いいことづくしといえましょう。
お洒落な立ち呑み処へどうぞ
今回ご紹介した奈良豊澤酒造の直営立ち呑み処「豊祝」が近鉄奈良駅構内にあるのは ご存じでしたか?
黒を基調としたシックなたたずまいで、女性も気軽に利用できるのが魅力です。
豊富な銘柄の品揃えとリーズナブルな価格設定に加えて、豊澤酒造の酒粕を使った、 鮭やサワラの「粕漬け」、手羽元のうま煮、合鴨ロースなどの酒の肴類の充実度も大き な魅力です。
そんなお店が駅近ならぬ駅ナカにあるなんて、さすが「清酒発祥の地・奈良!」と快 哉を叫びたくなってしまいますね。
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