西大阪線あこがれぷらっとホーム楽会 街と街、人と人、関西の未来にもつながる西大阪線
 
トップページ 西大阪線エリアコンシュルジュ 特集1 特集2 平城遷都1300年記念事業応援隊 リンク集 ご意見・ご感想
「特集テーマ」では、沿線のまちの意外なつながりにまつわるお話を中心に、連載コラム形式でご紹介していきます。
酒づくりの歴史や酒蔵のご紹介、酒に合うグルメやイベント情報など盛りだくさんに取り上げてみたいと思います。
沿線には、大人の社会学習にも使えるスポットが盛りだくさんです。

特集テーマ: お酒が醸す素晴らしき沿線文化

西大阪延伸線でつながる沿線地域には、日本でも有数の酒蔵が多数存在しています。今回は桜の美しい季節にちなんで、灘五郷において開催されている特別展示を中心として、酒蔵が地域の重要な文化のスポットとして寄与している姿をお届けしましょう。西大阪延伸線でつながる沿線地域には、日本でも有数の酒蔵が多数存在しています。今回は桜の美しい季節にちなんで、灘五郷において開催されている特別展示を中心として、酒蔵が地域の重要な文化のスポットとして寄与している姿をお届けしましょう。

   
櫻守の偉業を偲ぶ春の1日 『亦樂山莊‐翁の愛した演習林‐』にて

  いよいよ待ちかねた春の季節になりましたね。この季節になると、車窓から観る景色もやさしい薄紅色がかかって、何となくじんわりと幸福感を感じるようになってきます。
やはり日本は櫻の国であり、膨らみかけた蕾を観てはもうすぐかと期待に心躍らせ、やがて満開の花の下で目を細め、さらに散っていく花を観てはそれを惜しみつつと、それぞれに様変わりする花を肴に杯を重ねる喜びがあるものです。
 今回は、そのような櫻を愛することに生涯を捧げた故笹部新太郎翁生誕120年にちなんだ記念展示が西宮市の(財)白鹿記念酒造博物館で開催されるということで、出かけてきました。
 (財)白鹿記念酒造博物館(酒ミュージアム)は、西宮市より寄託された笹部さくらコレクション約5000点を有することでも知られ、記念館内にはこの常設資料室を設けているほか、毎年春季には『西宮さくら祭』の会期等に併せて、多数のコレクションの中からテーマを決めて特別展を開催されています。
 ところで、笹部新太郎翁とは、どのような人物だったのでしょうか?

 笹部新太郎氏は大阪堂島に生まれ、東京帝国大学法科大学政治学科を卒業し、親族から宝塚市武田尾の土地を譲り受け、91年の生涯の大半を日本古来の山桜や里桜などの保護、育成のために捧げ、また他に類を見ないほどの桜にちなんだ美術工芸品や文献等の蒐集につとめた人であったそうです。そのような生き様は「櫻癖(おうへき)の人」と世間に言わしめるほどで、究極の趣味人として桜を愛するだけでなく、独学を極めた市井の研究家として、全国各地の桜保護事業にも尽力されてきたということです。
 その偉業は、水上勉の小説『櫻守』のモデルにもなり、また白洲正子の「櫻男訪問記」として雑誌『太陽』に掲載されたりしています。
 笹部翁による桜の育成保護研究は、宝塚の演習林「亦樂山莊」だけに止まらず、岐阜県から京都・滋賀の各所をはじめ、奈良・橿原街道・吉野山の桜とも縁の深い方であることが、館内展示の「笹部さくら事業」マップを見ればよく理解できます。
 コレクションが寄贈された西宮市とも桜の保護活動をもとに縁が深まったとのことで、桜は西宮市を代表する花に指定されているほどです。さらには、笹部翁の愛した演習林「亦樂山莊」は、現在その意志を受け継いだボランティアグループ「櫻守の会」の人々によって維持されているとのことです。

 自然の侘びた住まいのなかで、花と美術工芸を愛でつつ、学問を追究し、様々な地域に貢献された笹部翁の生き様は、ある種の「清貧」の人間思想がうかがわれ、うらやましい限りでした。
 皆様もぜひ、桜満開のこの季節に素晴らしい展示を併せて楽しまれてはいかがでしょうか。春季特別展は、5月7日(月)まで開催中です。


トクトク情報
 白鹿クラシックスで素敵なお土産を見つけよう!

 記念館の向かいには、明治の酒造りを再現した「酒蔵館」や、土蔵を店舗に活用された「白鹿クラシックス(レストランやショップ)」があり、学んで食べて買い物を楽しみ、充実した一時を過ごすことのできるスポットとして人気を集めています。
 「白鹿クラシックス・ショップ」では、甘酒フリーズドライ、クラシックス限定ボトルに入った記念酒、季節限定酒、酒由来のサプリメントや化粧品などなど、なかなか手に入らない商品が多数集められ、灘五郷めぐりのお土産購入に最適な場所となっています。

フリーズドライ甘酒、クラシックス記念ボトルと季節限定酒『すずろ』


お酒にまつわる豆知識
酒造りは地域の文化をも醸し出す

 (財)白鹿記念酒造博物館は、今から25年前に創業320年を記念してつくられたもので、阪神間には同様のミュージアムや資料館は数多くあるなかでも、財団法人が運営する文化事業としてはかなり珍しい事例として注目されています。
 ここでは白鹿のオーナー辰馬家15代にわたる美術工芸のコレクション展示のほか、長く伝統のある酒造りの歴史や技術に関する情報発信を行い、毎年地域の学校等の社会見学の機会としてもよく利用されているだけでなく、観光客を含めて年間2万人を超える来場者でにぎわうスポットとなっています。
 しかし残念ながら1995年に発生した阪神・淡路大震災では、煉瓦造りの「酒蔵館」をはじめとする文化的な資産の数々が被災し、現在では新たな「酒蔵館」のなかに震災の記憶を残す展示スペースが設けられ、未曾有の都市災害の記憶とともに貴重な防災教育の現場としても意義のあるものとして活用されています。
 館長補佐の松田さんにお話をうかがったところ、阪神大震災だけでなく灘五郷で酒造業が始まってからの歴史の中では、度々大火や戦火、災害の影響を受け、隆盛期に数百棟もあった酒蔵が、かなり消失してしまったとのことです。
 今日も維持されている「酒蔵館」は重ね蔵づくりという珍しい様式で、木造蔵は音響効果も良好であるため、コンサートや能などのイベントにも活用されているほか、館内のホールは展覧会等の地域イベントに利用されて好評を得ているそうです。
「当社では『酒はつくるものではなく、育てるもの』と意識しています。これは地域文化にも同じことが言えますから、地域学習や文化の拠点としても親しまれるものにしていきたいですね」と松田さん。
 酒蔵で酒を醸すように、地域の歴史や文化を薫り高く熟成するために貢献されている姿がよくうかがえるスポットでありました。

白鹿の文化事業について
http://www.hakushika.co.jp/museum/
問合せ先:
西宮市鞍掛町8‐21 白鹿記念酒造博物館
tel 0798‐33‐0008(代表)
※火曜日休館。博物館への入館は10:00〜16:30まで

市井の桜研究家 笹部翁が愛した道具の数々


典雅な雰囲気を伝える桜コレクションの数々


笹部翁が特注した蒔絵床框(まきえとこがまち)は光を当てると絵が浮き上がる


今回特別に展示をご案内いただいた博物館館長補佐の松田福滋さん

  笹部翁の愛した酒器や茶器の数々

酒蔵館と白鹿クラシックス



阪神大震災の記憶を留めた酒蔵館

お酒の量り売りや試飲のコーナー

「西大阪線あこがれぷらっとホーム楽会」は、在阪企業等に所属する有志メンバーで構成される「西大阪線沿線まちづくり研究会」が開設・運営しています。
Copyright (C) 2006 西大阪線沿線まちづくり研究会. All Rights Reserved. | SiteMap | Contact us |