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「特集テーマ」では、沿線のまちの意外なつながりにまつわるお話を中心に、連載コラム形式でご紹介していきます。
酒づくりの歴史や酒蔵のご紹介、酒に合うグルメやイベント情報など盛りだくさんに取り上げてみたいと思います。
沿線には、大人の社会学習にも使えるスポットが盛りだくさんです。

特集テーマ: お酒が醸す素晴らしき沿線文化

西大阪延伸線でつながる沿線地域には、日本でも有数の酒蔵が多数存在しています。今回は西大阪線延伸事業によって、新たにつながる近鉄沿線の恒例イベント「酒蔵みてある記」の模様をお届けします。

   
大人の遠足「酒蔵みてある記」体験記その1 大和青垣と美酒を愛でる幸福な1日

  この時期は寒さが厳しくなる一方で、各地では杜氏さんや蔵が手塩にかけたうまい新酒が続々と登場し、「寒さもご馳走のひとつ」と粋がってみるのも大人の楽しみのひとつではないでしょうか。
 そのような気分を楽しむため、近鉄沿線ではこの時期恒例イベントとして定着している「酒蔵みてある記」に参加してきました。今回は、橿原神宮駅から久米寺・古墳群・橿原神宮を巡って、地元の喜多酒造を訪ねるという徒歩約7キロのコースでした。
 1月21日午前10時、集合場所の近鉄橿原神宮駅中央改札前に向かうと、既にそこは黒山の人だかりで、本格的なハイカースタイルの団体から、ちょっとデート気分の若いカップルまで大にぎわいの様子でした。
 まずは受付テーブルで「散策マップ」をもらい、気合いを入れてハイカーの列に加わることに……「ゴール地点の喜多酒造は午後2時半まで開いています」という説明を受け、それぞれのペースで散策する流れとなりました。(実際には、かなりゆっくり歩いても2時間もあれば十分なコース設定です)

  わかりやすい
散策マップ

  橿原の地は、畝傍山・香具山・耳成山の大和三山に囲まれた大和文化発祥の地として知られるだけに、周囲には様々な史跡名所などの見どころが豊富にあります。
 スタート地点から10分足らず、受付で入手したとても丁寧な情報紹介がなされたマップを片手に、人々の流れに沿って歩いていくと、久米の仙人の伝説で知られる久米寺に到着しました。ここではお寺の方々が臨時で案内テーブルを用意してくださっており、興味のある方には詳しい説明等もしてくださるというもてなしがありました。
 ここでひたすら歩こうという人は次のポイントをめざし、お寺に興味を持った人は仏様を拝んだり、中風・下の病気に霊験あらたかということで祈願を頼んだりと、めいめいのペースで進んでいきます。
 そこからしばらく進むと、急に田舎道に入り、緑豊かな前方後円墳である宣化天皇陵・倭彦命墓(やまとひこのみこと)に辿り着きます。このあたりは新沢千塚古墳群と呼ばれ、総数600基からなる日本でも有数の群集墳で知られる地域なのです。
 倭彦命墓は、日本書紀のなかで殉死の禁止と埴輪の起源伝承にも登場することで有名であり、古代ロマンに想いを馳せつつ、清々しい空気を吸って歩く楽しみが高まってきます。古墳群をめぐって、再び市街地に戻り、荘厳な雰囲気を醸し出す橿原神宮に参拝して、あれこれと霊力にあやかり、自身も清々しく改まった心持ちで最終地点の喜多酒造をめざします。
 ゴールの喜多酒造は享保三年(1718年)の発祥で、かつては西は二上、葛城の山あいを縫って河内に通じる大阪への道、東は桜井・初瀬を経て遠く伊賀、伊勢への道、南は吉野、宇智から紀州への道、という交通の分岐点としてにぎわった橿原を代表する酒蔵のひとつです。
 立派な門構えの前に、ゴールポイントが設けられており、手持ちの散策マップに記された番号を告げると、それが抽選番号になっており、ラッキーな方にはぐい飲みやお楽しみプレゼントが配られるという趣向でした。その後、蔵の中を見学させていただき、ふるまわれた甘酒や試飲のお酒で心も体もゆったりほぐして、心地よく帰路につくことができました。

 主催者に確認したところ、今回の参加者は総勢947名であったそうで、このイベントの人気の高さがうかがえます。なかには、来週実施されるコースでの再会を約束しあって解散される方々の姿も多数見受けられました。
 ところで、このイベント以外でも喜多酒造を拠点にして、2時間程度でまちをめぐるお勧めのコースをご紹介しておきましょう。

● 明日香村遺跡巡りコース
 古代に酒を醸したのでは、との伝承もある「酒船石遺跡」や「亀型石像物」、地酒「右近橘」が試飲できる脇本酒造もあります。

● 今井町
 南北朝時代につくられたとされる環濠集落であり、寺内町として知られるエリア。重要文化財も多数あります。地酒「出世男」で知られる河合酒造もお勧めです。

トクトク情報
まだまだ参加できます!史跡と酒蔵を訪ねる一日紀行「酒蔵みてある記」

 のどかなまちなみを訪ねて、風土が育てた銘酒を味わう「酒蔵みてある記」は、近鉄恒例のイベントとして定着しています。
 毎年1月初旬から3月初旬までの期間において、近鉄の主要駅と協力する酒蔵を拠点として2時間程度のまちあるきコースが組まれています。
 まずは、集合駅で詳しい散策マップをもらって、それぞれのペースでのんびり散策を楽しみ、ゴール地点の酒蔵を見学して、甘酒等のふるまいやお楽しみ会に参加するというもので、常連さんの参加者も多数おられるそうです。
各地の名所を巡って気分転換や健康づくりができて、しかも最後に酒蔵でおいしい思いもできるということで、まさに大人の遠足にはうってつけのイベントではないでしょうか。
 今年は全22コースが企画されており、コースによっては地元の市民ガイドさんが協力して詳しい説明を行ってくれたり、寺社仏閣で詳しい説明を受けることもできます。苗木のプレゼント特典やお楽しみ抽選会もあって、充実した1日を過ごすことができるはずです。もちろん帰りには、地元の名産品と地酒や酒粕をお土産に購入して帰るのもお忘れなく!
 詳しくは、つぎのサイトでご確認ください。

酒蔵みてある記
http://www.kintetsu.co.jp/event-hiking/sakagura/


酒蔵みてある記パンフレット


スタート地点橿原神宮駅前


いざ歩きだそう!正面には橿原神宮の大鳥居が見える


ゴール地点喜多酒造


喜多酒造の中庭


おいしいお酒でほっと一息


今井町のまちなみ

今井町の酒蔵(過去のイベントコース)


橿原神宮に奉納された酒樽の数々

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